
でもずっと派遣だったし、今さら正社員になれるの?
いい加減、派遣やめて正社員になりたい・・・。
大したスキルもないし、やっぱり難しいのかな。
派遣社員としてずっと働いていると、おのずとこのような感情が芽生えてしまいますよね。
特に派遣先社員や周りの友人が正社員としてバリバリ働いている姿を見ると、余計自分と比べて色々考えてしまいませんか?
私は20代前半から30代後半までの約10年間、ずっと派遣社員として働いてきました。
そして30代になった頃に思いきって転職活動をし、無事正社員になることができました。
今まさに派遣から正社員への転職を考えている人へ。
実際に経験した身から言うと「正直、めちゃくちゃ大変。でも迷ってるなら絶対に挑戦すべき」と言いたいです。
【ぶっちゃけ】派遣から正社員になるのは難しい

正直、派遣から正社員への転職活動はめちゃくちゃ大変でした。
私の場合、当然のように何社も落とされましたし、中には派遣歴の長い私を小バカにしてくるような会社もありました。(これはたまたまかもしれませんが・・・)
何度も心折れましたし、転職活動自体辞めてまた派遣に戻ろうか・・・と何度も思いました。
でも20社以上落ち続け無事今の会社の社員になれたのは、紛れもなく【諦めなかったから】です。
精神論を語りたいわけではありません。
「何だ、そんなこと」と思うかもしれませんが、本当にこれに尽きます。
「今ここで諦めたら、絶対あとで後悔する」と思い、一社、あと一社・・・と地道に踏ん張りました。
派遣から正社員への転職は「難しい」けど決して「不可能」ではないです。
今少しでも正社員への転職を迷っているのなら、絶対にチャレンジすべきだと私は思います。
【注意点】派遣社員の転職活動における2つのNG行動

「次は絶対に正社員になりたい!」という現派遣社員のあなたに、これだけは辞めておいた方が良いというNG行動を2つご紹介します。
これはNG!
- 無期雇用派遣の社員になる
- 契約社員からスタートする
無期雇用派遣の社員になる
本気で「正社員」を目指すのなら、無期雇用派遣はやめておきましょう。
無期雇用派遣の募集を見ると
- 定年まで安心して働ける!
- 派遣会社の正社員になれる!
- ボーナスや退職金がもらえる!
といった魅力的な文章があるので「それなら無期雇用派遣でもいいかな」という気になってしまいますよね。
ですが、無期雇用派遣はあくまでも「正社員のような働き方」であって、れっきとした正社員ではありません。
具体的には
- 派遣先が変わる可能性がある
- 働き続けても出世できない
- ボーナスが派遣先社員より圧倒的に少ないことも
などなど・・・。
また、無期雇用派遣として働き続け、そのまま派遣先で直雇用されるケースもありますが、その多くは「契約社員」です。
無期雇用派遣で「正社員のような」生活を送るのなら良いですが、正社員並みの「待遇」や「環境」そのものを手に入れることはできません。
無期雇用派遣に関しては以下の記事にまとめていますので、ぜひあわせて参考にしてください。
参考記事派遣の無期雇用はデメリットしかないと思っているあなたへ。その考え間違っていません。
契約社員からスタートする
正社員になりたいのであれば、最初から【正社員雇用前提】の求人に応募するべきです。
契約社員は「いつか正社員になれるかも」という淡い期待を抱きがちですが、会社によっては
- 正社員登用制度がない
- あってもほとんど実績がない
というところが少なからずあります。
ちなみに厚生労働省のデータによると、有期契約労働者を雇用している事業所のうち「正社員登用制度」があるのは5割以下とのことです。
また契約社員には、5年働いたら会社の拒否権なしに正社員などの無期雇用に転換される『5年ルール』というものがあります。
が、実際はその5年を前に契約を打ち切りにする会社も存在します。
そうなってしまってからまた正社員に向けて転職活動をするのはとても体力が要りますし、何より時間の無駄です。
もちろん、中にはきちんと正社員への登用を考えてくれるところもあります。
なので、いざ契約社員への打診を受けたら「近年の正社員登用実績」を聞いて納得してから入社するのもアリです。
ですが、一度契約社員になってからではそこからまた正社員になるための実績が問われるので、おのずとハードルも高くなります。
それならはじめから正社員枠を狙った方が確実ですよ!
関連記事紹介予定派遣で契約社員になったら人生詰みます【確実に正社員になる】
派遣から正社員になるための3つの手段

派遣社員から正社員になるための具体的な方法としては、主に以下の3つの方法があります。
- 派遣先の直接雇用になる
- 紹介予定派遣制度を使う
- 転職活動を行う
その1:派遣先の直接雇用になる
派遣には「3年ルール」というものがあり、同じ部署(同じ仕事)で3年以上働くことはできません。
そして3年後には、派遣社員は今の派遣先に「直接雇用の依頼」をすることができます。

派遣先での直接雇用のメリットデメリットには主に以下のようなことがあります。
今の派遣先が好きで、そのままそこの正社員になれたら万々歳!ですが、実際には正社員になれる確率はかなり低いです。
これは、厚生労働省が発表しているデータです。
少し古いですが、直接雇用を依頼した派遣のうち、無期雇用の直接雇用になれた人の割合はわずか「10.2%」になっています。

しかもあくまでも「無期雇用」なので、正社員とは限らないです。
また、ほとんどは3年を機に契約終了される人が多いので、正社員になりたくてもなれないという人が多発しています。
続きを見る
【派遣社員の直接雇用】3年直前で雇い止めする会社が多数!これが合法っておかしくない?
もちろん可能性としてはゼロではないのでチャンスがあれば自分からどんどんアピールすべき!ですが、あまり期待はできないというのが正直なところです。
その2:紹介予定派遣制度を使う
紹介予定派遣とは、最初から直接雇用されることを前提に一定期間派遣として働くシステムのこと。
最初の3~6ヶ月は「派遣社員」として働き、契約が満了した時点でお互いが合意すればそのまま派遣先の社員として働くことができます。

紹介予定派遣には以下のようなメリットデメリットがあります。
紹介予定派遣は「派遣先への直接雇用」と同様、正社員になる前に派遣先の環境や雰囲気、人間関係などが分かるので安心して正社員になることができます。
また、最初から直接雇用を前提にしているので、派遣先企業の直接雇用への意欲も高いです。
ちなみに令和元年度の「労働者派遣事業報告書の集計結果」によると、
紹介予定派遣において 職業紹介を実施した労働者数 |
23,383人 |
紹介予定派遣で職業紹介を経て 直接雇用に結びついた労働者数 |
16,323人 |
直接雇用された割合 | 69.8% |
と、希望者の『約70%』が実際に直接雇用に結びついています。
とは言え、その中には正社員ではなく契約社員の可能性もあるので注意が必要です。
ちなみに私は最終的にこの「紹介予定派遣制度」を使って正社員になりました。
紹介予定派遣のデメリットの真相や面接の内容、実際に受けて感じた「受かるコツ」などは以下の記事にまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
まとめ記事【流れ~コツまで】紹介予定派遣で人気の「事務正社員」を勝ち取る方法【まとめ】
その3:転職活動をする
最後に、王道な方法として「正社員への転職活動をする」があります。
そして、転職活動をするためには主に次の2つのやり方があります。
- 自分1人で頑張る(ハローワークなどを利用)
- 転職エージェントを使う
結論から言うと、転職をするならエージェントを使い倒して効率よく活動をした方が絶対に効率的です。
中には、派遣からの転職とあって「転職エージェントはハードルが高い」と考えてしまう人もいると思います。
ですがそれは大きな間違いで、派遣からの転職だからこそプロのサポートを受けて活動した方が良いです。
かくいう私は転職エージェントを使わず、1人で応募から面接まで全ての転職活動を行ってきました。
その結果、
- 自分の強みやアピールポイントが曖昧
- 「悪くないな」という求人に手当たり次第に応募
- 面接対策が万全でなく、ことごとく落ち続ける
といった経験を何十社と経験しました。
また、ハローワークに通い詰めて鬱状態になり、一度ブラック企業にも入ってしまいました。
参考ハローワークで転職は効率悪すぎ!私がハローワークをおすすめしない5つの理由
今思えば、どうしてあの時手っ取り早く転職エージェントのお世話にならなかったのかと思ってます。
とは言え、転職エージェントはメリットと同様デメリットも存在します。
転職エージェントは基本、会社によって特徴やサポート年齢などが大きく違ってきます。
なので、むやみに「知名度が高いから」という理由で登録するのではなく「派遣でも正社員になりやすい」「サポートが丁寧」を基準にエージェントを選ぶようにしましょう。
なお、20代&30代のおすすめ転職エージェントは記事の最後にまとめていますのでぜひ参考にしてください。
続きを見る
派遣社員が働きながら転職活動するための最適なタイミング&手段
派遣から正社員になってもすぐに給料は上がらない
そしてひとつ注意点として、派遣から正社員になったらからといって必ずしも「年収が上がる」ということはないです。
もちろんそういった事例もありますが、中には「派遣の時とさほど変わらない」「派遣の時の方が多い」というケースもあります。
ちなみに私は正社員に転職して100万ほどアップしましたが、最初の1年は派遣時よりも少なかったです。
正社員への転職で「全然給料が上がらない」と嘆くことのないよう、事前に「キャリコネ」や「転職会議」などの企業口コミサイトを利用しておくことは重要です。
また、転職する際は「今よりも規模の大きい同業他社を受ける」などといったことも重要になってきます。
給料ダウンを避けるためのノウハウや「私がどのように100万アップしたか」等については下記の記事にまとめています。
参考記事派遣から正社員に転職で「給料ダウン」しないためにすべき3つのこと
時には休むことも「超・重要」

いざ転職活動をして思ったのは、予想以上に全然決まらないこと。そして精神的にものすごく落ち込む機会が多いこと。
普段ポジティブな私でも、転職活動中はかなりネガティブになっていました。
これから転職活動を始めるあなたも、もしかしたら同じような状態になるかもしれません。
その時は、思いきって「休む」という選択をしてください。
そのままの状態で「何とか1日でも早く決めないと!」と焦って動くと、
- 面接で空回りしてしまう
- 企業選びに失敗してしまう
などといった失敗を招いてしまいがちです。
行き詰まって「もうだめだ」と思った時こそ、一度その場所から離れて一旦気持ちのリセットをすることがとても重要。
不安や焦りの感情は必ずと言っていいほど起きますので、適度に休みながら転職活動を行っていくことをおすすめします。
参考記事仕事が決まらない時は「100%の力」で1日休もう【焦りや不安を一旦リセット】
まとめ:正社員になりたいなら「即」行動すべし
今回ご紹介した方法はどれも共通して言えることですが、「いつか正社員になりたい」「このままじゃ不安だ」と思うのなら、今この瞬間から何らかの行動を起こさないとダメです。
私は30代になってようやく行動を起こし、何度も「20代の時にやっておけば」と思いました。
そして今はようやくひとつの会社に落ち着き、心底「あの時行動を起こして本当に良かった」と思っています。
あとでいいや、もうちょっとしたら、などと思っていたら、いつまで経っても何も変わりません。
今の時点で不安に思っているのなら、何もしなければ将来は間違いなく「今以上に」大きな不安を抱えることになります。
今からでも決して遅くないです。
これからのあなたの頑張り次第で、いくらでも派遣から正社員になることはできます。
迷っている時間を極力無くし、早めの行動を起こすようにしましょう。
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JAICは派遣社員やフリーターなどこれまでに正社員経験が無い(もしくは浅い)人向けに特化した転職エージェントです。
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また、パソナキャリは創業以来一貫して女性の転職支援に力を入れており、ライフスタイルやキャリアプランが変わりやすい女性ならではの相談やアドバイスにも長けています。
登録することでもらえる「転職必勝ガイド」という冊子も非常に評価が高く、これ一冊持っているだけで転職がプラスに働くこと間違いなしですよ!